こんにちは。言語聴覚士の小杉です。
『失語症』という病気をご存知でしょうか。
脳梗塞や脳出血による脳血管疾患や、交通事故等による頭部外傷によって、言語を司る脳の部分に損傷があった場合に起こる言葉の障害の事をいいます。
言葉には「聴く」「話す」「読む」「書く」の側面があり、多かれ少なかれの障害が出てくる事があります。
脳の損傷場所やその範囲によっても、言葉の障害による症状は様々です。
◯場面にあった言葉をうまく思い出すことが出来ない
◯言われている言葉が理解出来ない
◯何か話していても、話している言葉がめちゃくちゃ
◯文字を理解出来ない
◯文字を書けない など
言葉を思うように理解出来なくなってしまっても、状況理解をすることは出来ます。なので、質問されているなという印象で、曖昧に返事をされることもあります。
例えば、「りんご」という言葉を聞き、
と林檎を思い浮かぶことが出来ます。
ところが、失語症の方の場合、
違う物が浮かんできたり、
何を言っているのかが分からないという事があります。
頭の中にある「言葉の辞書」と「物の意味の辞書」が結びつけることが出来ない状態になっているのです。
「聴く」「読む」の理解面、「話す」「書く」の表出面、
どこが一番障害になっているのか、そして強みはどこなのかを探す事が言葉の評価であり、
結びつきが難しい所を再構築していくことが、失語症のリハビリとなります。
失語症でコミュニケーションでお困りの方、
第三者の方と話す事に躊躇してしまう方、
自宅でコミュニケーション練習を行うことを希望される方はご相談ください。
言語聴覚士
小杉