WOC(ウォック)とは、褥瘡をはじめあらゆる創傷とストーマ、
2023年7月(Vol.33)
梅雨明けが待ち遠しい今日この頃、不快指数が高めですが、 好きな香りの汗拭きシートを持ち歩くとこまめに拭けて気分もすっ きりしておススメですよ~
今回は、低湿度(乾燥)と加齢に伴う皮膚の変化がドライスキンを招き、皮脂欠乏性湿疹になっていたAさん(80歳)のかゆみのケアについてお話しします!
◎かゆみの機序とケア
高齢者のかゆみの大半は皮脂欠乏症(ドライスキン)から起こり、ドライスキンでは「かゆみを感じる知覚神経線維」が表皮の角質層のすぐ下にまで伸びるため、些細な刺激にも敏感に反応してかゆみを感じやすくなります。
かゆみを感じ、掻破すると皮疹が悪化し、更にかゆみが強くなるという悪循環となるため、湿疹になる前に皮脂膜や角質細胞を人工的に補う必要があります。◎Aさんのかゆみのケア
Aさんのかゆみのケアは原因である低湿度(乾燥)と皮脂欠乏性湿疹に対して行うのが正しいです。
①濡れたタオルを干したり、加湿器を使用し室内の湿度を40〜60%に保つ
②高温浴や長湯をしない、ナイロンタオルや化学繊維の衣類での 摩擦をさける
③湿疹以外の皮膚には保湿剤の使用を習慣化する
④湿疹にはエキザルベやアズノール、ステロイド外用剤を塗布する
⑤自宅に薬剤がない場合:担当医へステロイド外用剤等の提案を行う
原因(乾燥や皮脂欠乏性湿疹)に対して正しく対処することが必要になってくるんですね!
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医療法人社団 双愛会
ファミリークリニック蒲田・品川・多摩川
皮膚・排泄ケア認定看護師 野口祥子(のぐちやすこ)