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2020.12.29

【理事長インタビュー】~2020年を振り返る~


ーーーー本日は2020年を振り返る機会にしたいと思います。2020年はどのような1年でしたか?

伊谷野:
まずは新型コロナウイルス感染症についてですね。感染対策に追われながらあっという間に年末を迎えた感覚です。この1年は情報のない未知のことに対して、手探りで進めていきました。

ーーーー未知の状況で、実際どのようなことを考えて進めていったのでしょうか?

伊谷野:
まずは通常の診療体制に大きな影響を与えることなく感染対策を行うという運営を考えました。いかにバックアップしていくかですね。

最優先事項としては人と人との接触を少なくする対策から入りました。4月16日の緊急事態宣言前の3月時点では、可能な範囲から直行直帰勤務、在宅勤務を取り入れ、勤務場所の分散化を進めていました。

そのときに事前に準備していたオンライン化が一気に加速していきましたね。今では朝、夕のカンファレンスをオンライン化したり、外部病院との退院前カンファレンスをオンライン化したりと他事業所との連携にも活用しているシーンが当たり前のようになってきました。

次に感染対策室の設置です。5月でしたね。
院内で医師数名、看護師、その他職員で感染対策室を設けて情報の集約化につなげていきました。

今はゾーニングの観点からもファミリークリニック蒲田、ファミリークリニック品川、ファミリークリニック多摩川含めて城南地区に6箇所の拠点を作り、それぞれをオンラインでつなぎながら情報共有の仕組みを推し進めています。感染対策、クラスターの防止対策は来年度も引き続き注力すべきことですね。

ーーーー他の事業所へのオンラインサポートをする機会も増えてきたと思います。今後も色々な分野で地域の役に立っていきたいですね。その他のトピックスはありますか?

伊谷野:
常勤医師の入職により、職場環境の変化は大きかったですね。例えば、1月に在宅リハビリテーションセンター長の高橋先生が入職しました。高橋先生はリハビリテーション医学会の指導医になりますので、専門的治療ができるようになった。大学病院同様の診療レベルになったと言っても過言ではないと思います。


ーーーーたしかに職場内でもリハビリテーションの話や勉強会が増えましたね。実際リハビリテーション医学会に入会した先生も何人かいました。

伊谷野:
はい、私もリハビリテーション医学会に入会して認定医取得に向けて知識・スキルを習得中の一人です。笑
開業当初は当然私一人で運営していたので、違う診療科の医師同士でフォローし合える今の環境はとても良いですね。

常勤医師だけではなく他の職種、これもリハビリテーションの領域ですが、言語聴覚士の入職もありました。リハビリテーション指導医、言語聴覚士、またもともと在籍していた管理栄養士で嚥下訓練を積極的にできるようになってきています点が線に、面になってきたような広がりを感じますよね。

その他のトピックスは4月から正式に動き出した各在宅センター、6月に新規開院したファミリークリニック多摩川でしょうね。徐々に各チームも線に面につながってきているように思います。


ーーーークリニック3店舗で各地域の総合診療を行い、各在宅センターで城南地区全体を横串でカバーするという今の体制が形になりました。


伊谷野:

はい、この取組みもそれぞれのチームに相乗効果のある良い面があると思っています。例えば、在宅緩和ケアセンターで対応をしている患者様は容態変化が起こりやすいです。そのようなときは在宅救急センターの医師が一次的な急変対応を行い、主治医との連携を取ります。チーム連携がうまくいってくると、起こりそうな問題を早期発見をすることにもつながりますので、それぞれがするべき診療に集中できます。今はそのような好循環が所々に出てきているので、来年以降も各事業所、各在宅センターの連携で良い体制を作っていきたいですね。

ーーーーありがとうございます。皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。

医療法人社団 双愛会
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