WOC(ウォック)とは、褥瘡をはじめあらゆる創傷とストーマ、失禁分野について専門性の高い看護を実践できる看護師の通称です
2021年10月(Vol.12)
秋の深まりを感じるこの頃、皆さまいかが過ごしですか?季節の変わり目は体調を崩しやすいのでご自愛くださいね。空気が乾燥してきましたので保湿についてお話します。
1.皮膚の乾燥はなぜ起こるのでしょうか? 乾燥するとなぜ悪いのでしょうか?
皮膚の最外層の角層には外界の刺激から守るバリア機能と体内の水分を逃さない水分保持機能があります。
両者ともに角質の①皮脂②角質細胞間脂質③天然保湿因子が重要ですが、加齢によって減少し乾燥を招きます。
乾燥した皮膚では、セラミドや発汗の減少、皮脂分泌の低下によるバリア機能の低下が起こり、アレルゲン・細菌などが体内に侵入し、かゆみに関係する神経が皮膚の表面に伸びてくるためにかゆみが生じます。このかゆみが患者さんにとって不眠や苦痛を生じて良くないのです。
2.皮膚の乾燥はどのように防ぐのでしょうか?
垢すりは水分保持能のある角質を剥がしてしまいます。暖かい部屋や電気毛布、熱い湯の入浴も皮膚の水分を蒸散し乾燥を進めますので避けましょう。調湿として部屋に洗濯物を干したり、洗面器に水を張ってハンガーに掛けたタオルの裾を給水させることで乾燥を防ぐことができ感冒予防にもなります。日頃から保湿剤を塗布して、潤いのある皮膚に導きかゆみを起こさないようにしましょう。
次回は保湿剤の種類と塗る量やタイミングについてお話します。
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医療法人社団 双愛会
ファミリークリニック蒲田・品川・多摩川
野口祥子(のぐちやすこ)
皮膚・排泄ケア認定看護師
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