こんにちは。言語聴覚士の小杉です。
残暑もようやく落ち着き、過ごしやすい日々になってきましたね。皆様いかがお過ごしでしょうか。
季節がめぐり、少しずつ果物の種類が増えてきましたね。
さて、またここで問題です。
ぶどうとりんご、窒息に注意が必要な果物はどちらでしょうか??
①ぶどう ②りんご
正解は・・・・
①のぶどうです。
表面がツルツルしたぶどう、実は窒息しやすい果物の一つです。
ぶどうの他にも、ミニトマトやさくらんぼも実は窒息しやすい食べ物です。
奥歯が生え揃っていないお子様や、抜けてしまった高齢者は咀嚼力が弱く、噛んでいるようでも、そのまま飲み込んで窒息するリスクがあるのです。
ぶどうやミニトマト等は面倒ではありますが、1/2〜1/4に切り、よく噛む事が窒息予防につながります。
今はぶどうの品種も多くなり、皮付きのまま食べられるぶどうも増えています。皮付きのものですと、より噛む回数が増えるため、奥歯のある方は楽しめると思います。皮なしですと表面がつるつるしてきますので、召し上がっている際は近くで見守ってください。
また嚥下機能的に咀嚼が難しい場合は、ジュースで召し上がることも良いです。
りんごはアレンジしやすい果物でもあります。その方の嚥下機能に応じて、提供方法を変更出来ます。
例えば、2〜3mmに薄くスライスに切る。噛むことが難しい場合は、すりおろす。そして舌で潰せる、また簡単に噛むことが出来る場合、砂糖を少し混ぜて甘く煮てコンポートにすることも出来ます。
このように、患者さん摂食機能評価を得意とするのが、言語聴覚士であり、その機能に合った食事内容の調整を行うことを得意とするのが管理栄養士です。
これから秋になり、美味しい食べ物が増えてきます。
一人ひとりの嚥下機能に合った食形態で、季節の変化を楽しんでいただきたいです。
嚥下診療では、歯の衛生状態から咀嚼機能、唇や舌の動き等の確認を行っています。またご家族様やご本人から食事状況の確認を行っています。
食事の調整や栄養評価が必要な場合、当院管理栄養士による栄養相談も併せて行うことが出来ます。必要栄養量や摂取量の確認、食事形態のご相談や高カロリー食品のご紹介なども行えます。
食事量や摂取量についてご心配な方、嚥下機能の評価をご希望の方は、当院までご相談ください。下記の症状が当てはまる方、嚥下機能の低下のおそれがあるポイントです。
*他院の訪問診療を受けていらっしゃる方でも、単発で診療が可能です
ご判断に迷う方、経過を追って評価を希望する方など、まずはリハビリ専門医による嚥下診療にご相談ください。誤嚥性肺炎予防の一つとして、お考えいただけますと幸いです。
医療法人社団 双愛会
在宅リハビリテーションセンター
言語聴覚士 小杉